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2019年成人式振袖動向調査

2019.01.05

あけましておめでとうございます。

きものラボ本拠地、静岡では年末年始の帰省に合わせて1月3日に成人式が行われます。
年始に行う背景として、静岡市では市内に大学が少ない・通勤圏内(東京や名古屋)に有名な大学がたくさんあるという事もあり、県外に学生が出て行ってしまうケースが多く、従来の成人の日に式を行っても出席することが困難であるということがあります。

ですので静岡市と静岡成人式実行委員会が年末年始の帰省の頃に合わせて式典を行うようになったのが、年始の成人式の始まりとなります。
静岡成人式実行委員会は、静岡市の職員と来年と再来年に成人を迎える子で形成されていて、一年を通して広報活動や式の流れなどを決めていきます。

実行委員会方々の頑張りで静岡の式は、芸能人などを招いたりして盛大に行われます。

今回、きものラボでは実際に成人式の会場に出向き、新成人の方々がどのように振袖を決めたのか?人気の色は?どんな柄行が流行っている?など調査してきました。

静岡グランシップ 会場の様子

午後12時頃の様子です。
午後1時開場なので、この時間はたくさんの晴れ着を着た新成人が集まっています。
ほとんどの方が、1年から2年前に悩んで決めた運命の一着だと思います。
どんな子がどんな振袖を選んでいるか、直接取材していきます。

静岡グランシップ 会場の様子

まずは、全体を見渡した感想ですが色の動向として、赤・白・ピンクが多いように感じました。
*こちらの色は、全国でもトップ5に入る人気色です。

柄は、伝統的な古典柄が多かったですが、10年前くらいに流行った洋柄(アゲハ柄)の子も何人かいた事には少し驚きました。
写真は、豪華な古典柄に可愛いい変わり結びをしていた仲良し4人組の様子です!
「顔が写らないなら!」と写真掲載を快諾してくれました。

会場の様子 お洒落振袖特集_1

上品な古典柄が多い中でも個性的なコーディネートの子を紹介したいと思います。

右のお嬢様は小紋調の椿柄に髪飾りも沢山の椿でコーディネート、左のお嬢様は黄色の地色に現代風の大柄と亀甲の袋帯が特徴的な二人の紹介です。
クリームの地色に赤や黄色の椿とモダンな黒帯がとてもオシャレでした。
椿は1月の花なのでなお良いですね。

振袖は、祝着としてすべての季節に対応できるように四季の花を入れる事が多いのですが、椿に統一する事によって、個性が際立ち上級のオシャレな振袖姿が楽しめますね。

会場の様子 お洒落振袖特集_2

こちらの子も歩いている着姿が凛としていてとても綺麗でしたので、お声をかけさせていただきました。

高さのある刺繍草履に大きな梅の花がとてもモダンで格好よかったです。
髪型は洋花を散らした洋髪、リップに強い赤をもってきていました。
上から下までこだわり抜いた素晴らしいコーディネートです。

会場の様子 お洒落振袖特集_3

こちらのお二人もコーディネートにこだわりを持っています。
まず目を引いたのが和装用のベルベット調のショールです。
和柄の刺繍がしてあってとても目立ちました。

また、アップではなくダウンヘアーに椿のオーナメントが大正ロマンなような雰囲気で良かったです。

着物ラボ本拠地 真奈武衣装のお客さん特集_個性的で上品に

きものラボ本拠地「真奈武衣装」でも、多くの新成人のお手伝いをさせていただきましたのでご紹介します。

こちらの3人は、大きい柄(現代柄)をお召しになっています。
草履も現代柄に合わせて市松模様の鼻緒や高さがある物など、こだわりのコーディネートをさせていただきました。
全体的にこの子達のような現代柄の子は多くなかったので、会場では目立っていました☆

真奈武のお客様特集_ロングヘアーに花飾りでお嬢様ぽく

ダウンの洋髪ですが、かわいい花をつけてラプンツェルのようなかわいい髪型でさせていただきました。
スカイブルーと珍しい色の振袖に亀甲や牡丹など、素敵な柄に洋髪でモダンな感じが良かったです。

真奈武衣装特集 男袴

真奈武では、男の子を何人かお手伝いさせていただきました。
今年は、色+変わった柄の袴で選定している子が多かったです。
男の子はとにかく「他の子と被りたくない」と言う子が多く、変わったものが無いかいろいろな物を見ていました。

その中でもひときわ目立ったの衣装を決めて頂いたのは真奈武オリジナルの肩衣(二枚目の写真)です!
袴の生地に金属糸で刺繍したカッコいい羽織です。

男袴用のショールもありますのでそれもお召しいただいた方もいてみなさん思い思いの袴姿を演出されておりました。
絶対被らない個性的なデザインで皆さん満足していただきました!

今回の調査をして

今回、きものラボとして初めて会場の様子を調査してきました。
真奈武でも古典柄・赤・白・ピンクを決めていく方が多かったですが、会場でもその傾向でした。
失敗しない色や柄、これからも長く着れる着物を選ぶ方が多いのだと感じました。

レンタルした子が大半でしたが、半襟や帯など拘りを持ってコーディネートしている方は買っていると言う方もいました。
特に顔周り(半襟・伊達襟)をオシャレにしている方は、ショールなどせずに柄を見せているのが特徴的でした。

振袖を決めたキッカケは自分で決めた方が大半でしたが、お母さんと相談してから自分で決めたというケースは8割くらいでした。
お母さんに取材をすると「お店にはたくさんの色・柄の振袖がありますが、その中から娘に会う振袖を探すのは、大変」という方が多かったです。

親身になって相談に乗ってくれるお店のスタッフさんとお母さん、おばあちゃんと色々なお店を回ってみて、自分に合った”パーソナルな振袖探し”をするのがよさそうですね。


書記・撮影 柴田 大窪