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日本の行事~6月〜服も心も、ころもがえ~

2019.06.01

家族の幸せを願う気持ちを形にした日本の行事
今回は、6月のレポートをしたいと思います。
6月は水無月(みなづき)田んぼに水を入れる月です。
6月は主に衣替え・父の日・夏越しの祓 などがあります。

衣替えとは?

季節のめぐりに合わせて服を変えることを「衣替え」と言います。
6月1日に制服が冬服から夏服に代わるように、家庭でも夏物と冬物を入れ替えるようにします。
衣替えを通じて服の丈を直したりお下がりをもらったりとお子様の成長を実感できますね。
また、住まいの衣替えなど
カーペットを変えたり、扇風機を出したりエアコンの掃除をしたり、暑い日本の夏に向けて準備です。

衣替えの由来

中国の宮廷で旧暦4月1日と10月1日の夏冬の頃もを変える習慣が、平安時代に日本に伝わり、四季に合わせて式服を変えるしきたりとなりました。
明治時代に新暦が採用されると、6月1日から夏服へ、10月1日から冬服へ衣替えをするようになりました。
住まいの衣替えも同様で行われるようになりました。

梅雨とは?

梅雨とは6月の一か月続く雨の時期を言います。
梅雨になる原因は、春から夏へと変わるときに、大陸から冷たい空気と太平洋の暖かい空気がぶつかって
梅雨前線が発生し、日本列島をゆっくりと北上するからです。
梅雨入りの事を「入梅」(にゅうばい)と言いますが、農作業をする上で雨期をしるには重要なので暦には6月11日ごろに入梅とするという説があります。
梅雨の時期は、雨が降っていろいろと大変な事もありますが、梅雨がなければ作物は育たず水源も枯れて、くらしが成り立たたないので
日本では非常に大事な時期です。

梅雨といえばてるてる坊主

晴れてほしい時は、てるてる坊主にお願いする事があります。
願いを託すという経験が後に託される側となったときの頑張りに結びつきます。
てるてる坊主は本来、のっぺらぼうで軒先につるします。「難を転じる」南天の木につるすとさらに良いようです。
はれたら御礼に目・鼻・口を書き、頭からお酒をかけてあげることが昔の習わしです。

夏越しの祓(なつごしのはらえ)

6月末に神社の境内に作られた茅の輪をくぐって半年分の悪い事を払う行事を「夏越しの祓」(通称:茅の輪くぐり)と言います。
神社の茅の輪は自由にくぐることができ、夜店がでて賑わうところもあります。
くぐり方にはルールがあり
「水無月の夏越しの祓する人は、千歳(ちとせ)の命延(いのちの)ぶというなり」と唱えながら、左回り。右回り、左回りと8の字
を書くように3回茅の輪をくぐってケガレを払います。
なお、写真はイメージで新年の茅の輪くぐりです。

その他いろいろな6月の行事

父の日 6月の第3日曜
始まりは母親をなくし、父に育てられた娘が「母の日があるなら父の日も」と提唱したのが始まりです。1972年にアメリカで提唱され日本では1980年に広がりました。

夏至 6月21日頃
一年でもっとも昼の時間が長い日、正午ごろには真上に太陽があるように感じ影が短くなります。

いかがでしたか?
6月は一年の内の丁度半分
冬服から夏服に変える衣替えや半年の邪気を払う儀式など、これから半年、家族みんなが幸せに過ごせるよう願う行事や気持ちの切り替えの時期なんですね。
みなさんも、この半年間はこんな事があった、良いことも悪い事もあと半年間は、こうやって過ごそうとか、あと半年はこやって行動していくぞ!など
目標もって過ごされるのも良いかもしれませんね。